(点描 東西南北)2017年1月上旬のニュース

▽障害がある生徒の就労支援で独自検定

京都府教委は来年度から、障害がある生徒の就労を支援するために、独自の検定制度を導入する。実技試験に基づき、できる作業が増えたのを評価していく。今年度は「清掃検定」を試行した。検定は1級から10級まで。生徒の意欲向上を狙い、就労に向けて、企業にもアピールしやすい。「清掃検定」には、府内の特別支援学校6校が参加。「雑巾やモップを安全に扱えるか」「壁にあてずにほうきで掃けるか」など35項目について生徒が挑み、検定の評価を受けた。

▽アクティブシニアが教育資源に

岐阜県岐阜市は来年度、「アクティブシニア」が教育の場で活躍できる機会を広げる。市教委では、自らの豊かな経験や知識を生かし、小・中学生に教えたい意欲のあるシニア向けに「教育学講座(仮称)」を新設。教育技術や児童生徒に接する心構えなどを伝授する。これにより、一方的な語りや自己実現に留まらない、学びの質を高められる資質能力を育成する。受講者には「教育者」としてのライセンスを発給する計画。市教委によると、このような講座は全国的に珍しいという。

▽主権者教育で市議が講師に

佐賀市教委は1月から、市議会議員が講師となり、中学校社会科の授業で、議員活動について解説する。18歳以上選挙になったのに伴う主権者教育の一環。市議からの、まちづくりや教育、福祉などの話について、生徒からの率直な質問に答える中で、政治を身近に感じてもらうのが狙い。自衛隊の計画で、新型輸送機オスプレイが佐賀空港に配備されるなど政治的な立場などによって賛否が分かれる問題については、教育の政治的中立性を順守し、議論の状況を伝え課題を探る。投票、市議個人や政党への支持の呼び掛けは禁じられている。保護者にも授業を公開できる。

▽糸魚川大火で被災した子供たちを学生が支援

150棟ほどが焼失した昨年12月22日発生の、新潟県糸魚川市の大火で被災した子供たちを応援しようと、上越教育大学の学生らが1月5日、糸魚川地区公民館で学習会を開いた。小学生7人と遊んだり、話し相手になったり、冬休みの宿題を手伝ったりしながら、心のケアに取り組んだ。支援は、東日本大震災の被災地ボランティアを続けている同学の学生団体「ABJ」顧問の石野正彦教授が同教委に協力を申し出て実現した。地区公民館に赴いたのは、ABJメンバーや大学院生ら7人。同学などの支援者は、6日に書き初めや硬筆練習、8日に「お楽しみ会」を同公民館で開いた。同市教委によれば、大火で避難した子供はピーク時で小学生47人、中学生10人いた。このうち、自宅が全焼または半焼した小学生2人、中学生1人を含む数人が、現在も親戚宅などに身を寄せているという。

▽キリシタン時代末の日本人司祭が漫画教材に

大分県国東市教委が、子供たちに、郷土出身で壮大な人生を生きた人の物語を知らせようと、漫画本「くにさき漫画偉人伝 ペトロ・カスイ岐部」(A5判モノクロ127ページ)を発行。3千部を刷り、県内の全小学校と市内の中学校、高校に配布した。天正15(1587)年に、戦国大名大友氏の重臣でありキリシタンであった両親のもとに生まれ、13歳で有馬のセミナリオに入学。慶長19(1614)年、江戸幕府のキリシタン追放令によりマカオに追われ、その地で司祭叙階を志し、神学を学んだが適わず。ローマで夢をかなえようと旅立ち、途中、日本人として初めてエルサレムを巡礼。ローマで司祭となり、イエズス会士となった後は、日本帰国を目論み、東南アジアを巡り、ついに薩摩にたどり着いて潜伏。各地の隠れキリシタンを励ましながら、遠藤周作の『沈黙』に出てくる、「転び」で沢野忠庵との和名を付けられた元司祭フェイラとも会っており、信仰に戻るよう説得を試みている。仙台で密告により逮捕。棄教せず、穴吊りにされて殉教した。 

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