ユネスコスクール 交流・連携で実践の深化・拡充を

ネットワークを生かして
川端和明文科省国際統括官に聞く
「ESDを推進することがSDGsの達成につながっていく」と強調する川端統括官
「ESDを推進することがSDGsの達成につながっていく」と強調する川端統括官

ユネスコスクールはESDのさらなる牽引を――。文科省の川端和明国際統括官に今後のESDの展開におけるユネスコスクールの役割などを聞いた。SDGsの達成に向け、ユネスコスクールの教員は国際的なネットワークを生かして交流・連携し、多様な実践や知見の共有を図ってほしいと要望した。

――SDGsの達成に向けて、ESDの進め方をどう考えるか。

SDGsの17の目標のうち、教育は目標4で「すべての人に包摂的かつ公正な質の高い教育を確保し、生涯教育の機会を促進する」とされており、ESDは目標4の下、ターゲット4・7に記載がある。教育については「教育が全てのSDGsの基礎」であり「全てのSDGsが教育に期待」している、とも言われている。

ESDは持続可能な社会づくりの担い手育成を通じて、全ての目標の達成に貢献するものであり、ESDを推進することがSDGsの達成につながっていく。ESDの実践に、SDGsが掲げる17の目標を取り入れ、今後のESDの推進に役立てていただきたい。

――9月に発出された日本ユネスコ国内委員会教育小委員会からのメッセージをどのように活用していくか。

このメッセージは、学校等におけるESDの実践者に向けて、日本ユネスコ国内委員会の教育小委員会から、「ESDとSDGs」「これからのユネスコスクール」「新学習指導要領とESDについて」など、最近よく質問されることについてメッセージという形でまとめたもの。現状の理解のためのヒント、現状を理解した上でもう一歩実践を進めるためのヒントとして活用してもらいたい。このメッセージの周知については、ESDの実践者にぜひ協力してもらいたい。

――わが国のユネスコスクールは千校を超え、ESD推進の拠点の役割を果たしてきた。今後さらに期待することは。

ユネスコスクールになるという意味は、ユネスコスクールネットワークという世界的な学校間ネットワークに加盟し活動するということ。それを最大限に活用して各校が主体的に国内外のユネスコスクールと交流することが重要である。交流を通じ、これまで蓄積してきた各校の実践事例の共有、積極的に取り組んできた教員の知見と経験の共有を図ってもらいたい。

実践の軸となった管理職や教員の異動により、ESDの取り組みが低迷してしまうという事例も聞くが、ユネスコスクールとしてしっかりとESDを根付かせてもらうことを期待する。さらに、地域の関係者とも協力し、地域のESDの実践の先導的な役割も果たしてもらいたいと考える。

――ユネスコスクールの教員へ、エールを。

教員として、また学校として、世界的な学校間ネットワークの一員となり、ESD実践のための人・モノ・情報を得ることができるというメリットを最大限に生かした取り組みを推進してほしい。

ユネスコが開催する教員を対象とした国際会議や国際協働プロジェクトに参加したり、ユネスコスクール全国大会や、ESDコンソーシアム、ユネスコスクール支援大学問ネットワーク(ASPUnivNet)が開催する研修会などに積極的に参加したりして、ESDをリードする教員としての交流や知見を深めることを望みたい。