活躍する退職校長会 VerⅡ 子ども、教師、地域を支える(5)岐阜県退職校長会

会員の著作物を保管・展示する「彩雲文庫」

会員相互の学び合いを目指して

1.岐阜県退職校長会の概要

1966年に創立した本会は、現在小中学校籍の退職校長を会員として、会員数2200余人、県内に24支部を組織し、活動を進めています。2016年に創立50周年を迎え、同年10月には記念式典を挙行、会の発足に当たっての先人の熱い思いや、半世紀にわたる会の歴史を振り返り、活動の目的を再確認して、新たな歩みを始めたところです。

会員相互の親睦と福祉の増進、及び健全な教育世論の喚起を目指し、10~15人程度の小単位の地区会を母体とし、原則的には市町村を単位とした支部を組織しています。その支部ごとに特色のある活動が活発に展開されています。

県退職校長会としては、年3回発行の会報「彩雲」や、代議員会、総会の場で、支部活動の交流や支部活動への支援に努めています。

以下、会員が相互に学び合うことを目的とした県退職校長会の活動を二つ紹介します。

2.総会時の会員発表

毎年総会時に実施してきた講師を招聘(しょうへい)しての講演会に替えて、会員による実践発表を2002年度から始め、今日に至っています。

県内各地には、実に多士済々、高い専門性を生かした活動や、仲間とともに社会に役立つ奉仕的な活動に熱心に取り組んでいる会員がたくさんいます。そうした実践に学び合うことにより、会員が個人として、また組織としてより有意義な生活や活動に結び付けていこうとする狙いです。

毎年の発表は、明日に生きる会員に大きな勇気と示唆を与えてくれるものです。

以下、発表のテーマをいくつか紹介します。

▽郷土の歴史と文化の継承

▽仲間とともに野菜づくり「土楽倶楽部」

▽歌の道60年の歩み~私の指揮棒は歌い続ける~

▽美濃のよさを届けたい~街並み案内ボランティアを通して~

▽山県市学校コラボ事業と「たぬきの糸車」公演

3.彩雲文庫の設置と管理・運営

教職員の中には、在職中に専門的な本を出す人もいます。また、退職を契機に、自分の教員人生を総括する意味での自分史やさまざまな実践の記録、あるいは教育に関する論考をまとめて出版する人も多くいます。

こうした貴重な著作物を1カ所に集積し、誰でも、いつでも、そしていつまでも利用できるための取り組みを2001年度に始めました。

公立学校共済の宿泊施設「グランヴェール岐山」2階ロビーに、「彩雲文庫」という書棚を設置しました。現在500冊余の寄贈図書が保管され、広く公開するための管理・運営をしています。このことは、会員はもとより現職教員や保護者等の学びの場となり、岐阜県教育の推進に大きく寄与しているものと考えています。

以下、図書の書名をいくつか紹介します。

▽「風吹く丘に育ちゆく ―ある中学生の生活記録―」

▽「共に学ぶ ―子供・親・教師―」

▽「岐阜県のわらべうた いまむかし」

▽「私の学校経営 校長からの発信」

▽「教育ひとすじの生涯」

4.まとめ

このように、会員相互の学び合う活動により、会員の生きがいづくりと識見の高揚に努め、退職校長会の社会的存在意義を高めていきたいと考えています。