(鉄筆)この3月に卒業した防衛大学校……

この3月に卒業した防衛大学校478人の卒業生のうち1割の49人が自衛官に任官せず民間企業などに就職したという報道を目にした。

一方、文科省の調査によると、全国の国立教員養成大学卒業生全体に占める教員就職率(2018年3月卒業者)は58.9%(前年度比0.4%減)。全国的に教員採用定員が増え、採用試験倍率は低下しつつあるにもかかわらず、こうした減少傾向が続いているという。すなわち、教員になろうと大学に入ったものの半数近くが教員以外の職に就く「教員離れ」が進行しているのである。

こうした報道を耳にして、より自分の力が発揮でき、働く環境がスマートで安定しており、給料もよい職を求める若者の姿にさもありなんと納得はするものの、これで日本は大丈夫かと一抹の不安がよぎるのも事実である。

防衛大学校卒業生の任官拒否と教員養成大学卒業生の教員離れとは比べるべくもないが、しかし、教育は防衛と同じく国の根幹に関わる事柄であり、子供たちの未来に直接つながる極めて重要な職である。

「教育とは人である」といわれる。教師に良き人が得られないなら、日本の国力は低迷するに違いない。専門職としての高度な技能能力とともに教育に対する誇りや使命感を持った、よき人材を得るためにも、現在進行中の「働き方改革」の一層の推進と教員の処遇の改善、教員の養成と研修、そして、魅力ある学校づくりに向けて、国、地方公共団体、大学、そして学校が連携協力しながら、全力を挙げて取り組む時期にきていると強く感じる。