シンプルな方法で学校は変わる

吉田新一郎・岩瀬直樹 著
みくに出版/2200円+税

本書は、2007年に刊行された『効果10倍の〈学び〉の技法』を増補改訂した「パート1 今すぐできる学校改革の具体例」に、「パート2 なかなか変わらない学校をどう変える」を新たに加えた構成となっている。

ここから、この12年の間に学校改革は進まなかった現実が見てとれる。著者もその点に言及しているが、教育が大きな転換点を迎えている今だからこそ実践可能な改革のアイデアとして再編集し、理論編に当たるパート2を加えてより内容を充実させている。

パート1は教師自身がどう変わっていくか、授業や評価のみならず教員間の情報交換やコミュニケーションの方法についてもシンプルに、かつ具体的に記されている。校長が教師や生徒になったり、逆に教師が校長役になったりと「お互いの役割を交換してみる」提案などは、硬直化した組織の起爆剤にもなり得るユニークな試みだ。「改革」というと大仰に考えがちだが、日常の中でできる取り組みのヒントが詰まっている。

パート2では「学校がなぜ変わる必要があるのか」「なぜ変わら(れ)ないのか」という改革の本質的な問いに答えた上で、変わるために必要な方法を提示する。学校を変えるのは「自分たちしかいない」というごく当たり前の事実を前に、いま何をすべきか考えさせられる。

はじめの一歩を踏み出すために、本書が背中を押してくれるだろう。