(円卓)「学校支援」型から「学校参加」型へ

首都大学東京助教 松下 丈宏

文科省によれば、昨年度(2018年4月1日)の段階で、全国の学校運営協議会(学運協)の設置校数は、5432校にまで拡大したという。

私が長らく関わる学運協でも、今年度も新しい委員を迎えての活動が始まった。学運協の主な役割は、「校長が作成する学校運営の基本方針の承認」「学校運営について、教育委員会または校長に意見を述べること」「教職員の任用に関して、教育委員会に意見を述べること」の三つである。

しかし、発足当初は、学校運営に関して素人が口を出すこと、まして教職員の任用にまで意見するので、教職員からは強い警戒感を持たれていたように思う。逆に委員の側は、学校運営に対する明確な意見など、素人である自分たちは持ち合わせていないと戸惑っていた。

こうした状況が劇的に変わったのは、PTAの解散がきっかけだった。結果、学校は保護者からの支援をほぼ受けられなくなった。

そんな危機的状況の中、保護者ボランティアの再組織化の窓口になったのが、学運協であった。

今では、▽学力向上委員会(算数の補習教室)▽学校図書館推進委員会(本の読み聞かせなど)▽放課後見守り委員会(放課後子ども教室)▽地区班担当委員会(地区班活動)▽学校林活用推進委員会――の五つが、学校支援活動を地道に行っている。

ところで、学運協とは、結局のところ学校の下請けとしての学校支援組織にすぎないと揶揄(やゆ)されることがある。そうなのかもしれない。しかし、学運協の成否の鍵は、学校は外部からの支えなしでも屹立(きつりつ)できるような自律的な組織ではもはやなくなったという認識を学校全体が共有することだと思う。

この認識が教職員にも共有されることによって初めて、学校は素直に保護者や地域に支援を求められるのであり、学運協もまた、背伸びせずに、できることをしようと思える、というものである。

結果的に、現在、「学校林活用推進員会」の活動(環境学習)は、「総合的な学習の時間」とも連携した取り組みを行うまでになっている。

「学校支援」型から「学校参加」型の学運協への発展は、支援の結果から初めて生じるように思うし、そこからしか生まれないように思うのだが、いかがだろうか。