(円卓)カリマネを横断的、縦断的な視点で

(一財)総合初等教育研究所参与 北 俊夫

教育課程の編成・実施に関連して、カリキュラム・マネジメント(カリマネ)が課題になっている。

その側面の一つが教育内容などを教科横断的な視点で組み立てることだ。

学校の役割は持続可能な社会の担い手を育てることにある。子供たちは将来の社会でさまざまな課題や問題場面に遭遇する。

その際、学校教育で身に付けた知識や能力、見方・考え方などを総動員してよりよく解決することが求められる。

教科などの横断的な指導に当たっては、核になる課題を設定するとよい。例えば、伝統・文化や食育、防災、環境などの教科横断的な課題だ。

これらの課題は教科などの学習内容や教材・題材にも位置付いている。単元などの指導時期を工夫すると、教科を相互に関連付けて指導しやすくなる。かつて実践されたクロス・カリキュラムの取り組みにも学びたい。

社会の課題を取り上げ、教科横断的に展開することにより、子供たちは課題解決の糸口を考え、社会人としての能力や態度の基礎を養う。横断的な学習で身に付けた問題解決能力は、社会を生き抜くために必要な力として昇華していく。

もう一つのカリマネの視点は、カリキュラムを縦断的に構想すること。各教科で習得した内容を活用できるようにするには、各教科の資質・能力をしっかり身に付けさせることが不可欠。教科の指導の充実なくして、総合的に活用する力は発揮できない。

子供たちが継続的に学習を深めるためには、学習内容や教材、学習活動に連続性と発展性を持たせる必要がある。

各教科において「これまで」の学習と「これから」の学習を視野に入れ、時間軸による縦断的なカリキュラムを作成することが求められる。

学びは習得と活用による問題解決的な学習の深化である。子供たちは獲得した知識や概念、見方・考え方、能力や態度を活用しながら深い学びを創り出し、各教科の資質・能力(教科学力)を身に付けていく。

学校教育で子供たちに社会人として求められる資質・能力を養うには、カリキュラムを空間軸による横断的視点と時間軸による縦断的な視点から、立体的にマネジメントすることが求められる。

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