出会えてよかった先生になる7つの方法

かつて「出会えてよかった先生」としてPTAから感謝状を贈られた著者が、楽しく分かりやすい授業づくりのヒントや子供たちと接する際のポイントを授けてくれる。基礎編、実践編で構成されてはいるが、ありがちなハウツー本ではなく、若手教師が抱く疑問や悩みを拾い上げ、一つ一つ解きほぐしていくような語り口でつづられている。

森島徹 著
教育芸術社/1300円+税

基礎編では授業や指導上で感じる不安の解決法、教師として心得ておきたい事柄について解説する。「板書の字はきれいなほうがいい?」といった素朴な疑問をはじめ、慎重な判断が求められる「子どもたちの家庭事情との関わり方は?」など、著者の豊かな教職経験に基づくアドバイスがちりばめられている。理想的な指導例を示すだけでなく、失敗例などと共に、教師をいたわる言葉が随所にみられるのが特徴。悩みに寄り添いながら、教師が肩の力を抜いて指導改善や授業のヒントを見いだせる工夫が施されている。

実践編の「教師について理解を深めましょう」では、教師の資質やよい授業、子供のストレスとはどのようなものか、読者に考えさせる構成になっている。忙しい日常の中でつい流しがちなテーマに改めて向き合うことで、教師としての軸が定まるかもしれない。また、人間的な魅力を引き出す「脱線話」の参考例も興味深い。

指導方法に迷ったとき、自分の方向性に悩んだとき、そっとページを開いてみたい。