子どもとの関係性を読み解く 教師のためのプロセスレコード

「プロセスレコード」とは、もともと米国で生まれた看護師教育のための訓練・記録法だ。日本では看護領域以外であまり用いられていないが、本書では学校教育に活用し、子供との関係性を読み解く手段として紹介している。

角田豊 編著
金子書房/1800円+税

その実践法は、いたってシンプル。教員が印象的に残った子供とのエピソードを、プロセスレコードのフォーマットに沿って、子供の言動、自分が感じたことや考えたこと、自分の言動に分けて書いていく。こうした作業を通して、子供との関わり合いの流れ(プロセス)を振り返り、自分の内面(主観)も含めて客観視していけるという。

新学習指導要領では、集団指導の大切さだけでなく、子供と個別に関わる「カウンセリング」の力量を全ての教員に求めている。著者は臨床心理学を専門とし、カウンセリングや心理療法を行っている。教員とカウンセラーは異なる職種だが、人間関係を通じて子供を育むという点では共通する面も多いという。「プロセスレコードは子供との個別の関わりに焦点を当てやすい方法で、教員と子供との関わり合いを可視化して読み解くのに適したやり方」だと述べている。

本書では、プロセスレコードの書き方、幼・小・中・高・教職科目での実践例、プロセスレコードによるグループ省察会について解説。プロセスレコードについて深く理解できるとともに、幅広く活用できる内容となっている。

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