成功事例に学ぶ カリキュラム・マネジメントの進め方

学力調査B問題の正答率が80~90%を超えるなど、開校から3年で学力を大幅に向上させた横浜市立南高付属中学校の、計画的かつ効果的なカリキュラム・マネジメントの取り組みをまとめた一冊。

高橋正尚、小藤俊樹 著
教育開発研究所/2300円+税

同校は、2012年に開校した横浜市初の併設型・中高一貫教育校。本書の著者である初代校長の高橋正尚氏と初代副校長の小藤俊樹氏が中心となってカリマネを核とした学校経営を進め、短期間で内外から高い評価を得てきた。

第1章では学力向上、生徒の授業評価や学校生活への高い満足度など、カリマネの具体的な成果を紹介。第2章は校長としてどのような学校づくりを目指したのか、第3章ではその実現に向けてどのようなカリキュラムを設計したのかを解説している。

同校では「総合的な学習の時間」を学校づくりの柱として位置付けている。コミュニケーション能力、アクティブ・ラーニングのスキル、主体的な学習態度など、教科横断的に必要となるさまざまな資質・能力が育成される総合的な学習の時間のカリキュラム設計プロセスや、実際に行われてきたカリキュラムは特に興味深い。

また、教員育成のシステムや、業務負担の軽減など、カリマネを実施するための組織づくりについてもまとめられ、校種を問わず活用できる。管理職は自校でカリマネを進める際の指針として、授業に当たる教員は思考力・判断力・表現力を高める授業づくりに役立てたい。