生徒会の主導でストローを削減 プラスチック汚染に取り組む

東京都多摩市立青陵中学校

東京都多摩市立青陵中学校(千葉正法校長)では、生徒会の自主的な発案でプラスチックストローの削減に取り組んでいる。千葉校長に報告してもらった。


多摩市立青陵中学校では、「2050年の大人づくり」として市全体で進めるSDGs、ESDの一環として、生徒会の主体的発案によりG20で地球規模の課題として指摘された海洋プラスチック汚染や廃プラの問題への対応として、給食で出される牛乳のプラスチックストローの削減に取り組み始めた。

すでに環境省などで進めるプラスチック・スマートについては、日頃のニュースや教科の学習などで社会的な課題として生徒の多くは知ってはいたものの、当初は自分たちとは距離のある課題だと考えていたようである。

プラスチックストローの削減に取り組んだ生徒会の顔ぶれ

その証拠に始めるまでの生徒会の議論の中には、「牛乳パックの直飲みには抵抗があるのではないか」「どれだけ協力してもらえるか分からない」などの意見も出ていた。

しかし、生徒会担当である初任者の米津伸明教諭と産育代替の安井奨臨時任用教員らの励ましもあり、7月の生徒朝礼で世界の動向やG20の議論などを解説し、世界の中の日本人の責任としてプラスチックストロー削減の呼び掛けた。

学校全体に大きな反響が起こり、生徒約300人に対して7月8日からの一週間で、1265本のストローが使用されずに回収された。さらに生徒会を中心に期間を延長をしたところ学期末までの延べ8日間で1919本が削減できた。牛乳が飲みにくい場合は強制はしない前提で実行されたにもかかわらず、全体使用量の約8割の削減ができた。大きな成果である、と考える。

SDGsは課題の幅が広く、またESDもホールスクールでのアプローチが求められる点から、ユネスコスクールなどの実践校では、カリキュラム・マネジメントや横断的な実践に苦戦を強いられることも少なくない。しかし、生徒の主体的なアイデアを若手の教員が支援することで実を結んだ、学校挙げての取り組みとなったと校長として考えている。

また、マイクロプラスチックの海洋汚染等についても生徒の関心が高いことが分かった。今後はレジ袋やビニール傘廃、牛乳パック自体のリサイクルなどの課題にも視野を広げて取り組んでいきたい。

回収・削減されたストローについては、給食センターに返却すると焼却処理されるので、学校に配布される段階から削減できないか生徒会で話し合いが進められている。

本校ではこれまで高齢化する地域の活性化やキャリア・プランニング、ソーシャル・キャピタルや街づくりへの提言など実践的なESDを心掛け、課題相互の関係性を重視した学習を大切にしてきた。

今回の取り組みをリードした生徒会長は「たった一本のストローの削減が、未来への願いを込めた取り組みを進めるうちに大きな流れになり、予想を超えた結果につながった。このタスキを次の代の生徒につないでさらに発展させてほしい」と述べていた。

(文責・千葉正法)