(鉄筆)公立小中学校の数が……

公立小中学校の数が減り続けている。1990年度から2017年度の間に、廃校となった全国の公立小学校は4792校(90年度全公立小学校の19.5%)、公立中学校は1109校(同中学校の10.5%)に上る。少子化が続く時代の流れとはいえ、何とも寂しいことである。

先日、10年前に郷里に帰って小学校教員になった教え子と会う機会があった。話は、教え子の母校での教育実習の話に及んだが、その母校も3年前に閉校になったという。

その学校には、教育実習担当で二度ほど訪れた。140年以上の歴史を持ち、校舎は新しかったが、少子化の波には勝てず閉校となったようだ。閉校によって、多くの地域がそうであるようにこの地域も衰退の道をたどるのだろうか。

文科省は、増え続ける廃校について「廃校は、終わりでなく、始まり」として、2010年から「未来につなごう・みんなの廃校プロジェクト」を立ち上げ、未活用の廃校情報を公表し、施設の活用推進に取り組んでいる。この学校も、活用希望施設として登録したという。

廃校となった小中学校は、地域の貴重な財産であるだけではなく、その地で生まれ育った全ての人々のコミュニティーのシンボルであり、多くの卒業生や教職員の心の故郷(ふるさと)である。

少子化による廃校を止めるのは困難だが、それでも活用を通して地域の衰退を少しでも押しとどめ、地域の活性化を推進することは、その学校に関わった多くの人々の心の故郷を維持することでもある。一層の取り組みを期待したい。