(鉄筆)好きな言葉は「一隅を照らす」。その意味は……

好きな言葉は「一隅を照らす」。その意味は「与えられたポジションで、できるだけのことを最大限やっていくということ」。このたび、文科省の初等中等局長に就任した丸山洋司氏のインタビューでの言葉だ。

氏はいわゆるノンキャリアで、そうした人物が文科省の局長ポストに就いたのは初めてという。これまでの教育行政での経験から地方における教育格差の問題に強い関心を持ち、その是正に取り組んできたとのこと。新局長としての抱負では「自分が仕事をしていく上での基本的な考え方は、現場ファースト。前向き、外向き、現場主義。できるだけ現場の考えを踏まえた形で、一つ一つ課題をこなしていきたい」と答えている。大いに期待したい。

間もなく始まる大学入試改革において、英語受験は地方や遠隔地の子供が不利になるのではと心配されている。即、安心させる手を打つべきだろう。在任中には、新教育課程の完全実施が確実に行われるようにリードすることが求められる。

新たな顔ぶれの中教審が「新しい時代の初等中等教育の在り方について」を審議し、答申を施策に乗せ、教育の未来を拓(ひら)くことも求められる。

先の言葉通り、現場の考えをできるだけ聴いて取り組んでもらいたい。「一隅を照らす」には「此れ即ち国の宝なり」という続きがある。伝教大師最澄の言葉だ。「精一杯努力し、明るく光輝くことのできる人こそ何ものにも代えがたい尊い国の宝」という意味のようだ。国の隅々まで目を向け、一隅が光輝く教育を進めてほしい。