教科等横断的な教育課程編成の考え方・進め方

新学習指導要領の全面実施が間近に迫っている。アクティブ・ラーニングやカリキュラム・マネジメントというキーワードに関心が集まりがちだが、著者は「教科等横断的な教育課程」に着目し、その編成こそが新学習指導要領の目指す資質・能力の育成に欠かせないと指摘する。

加藤幸次 著
黎明書房
2100円+税

「教科等横断的な教育課程」は目新しさこそないものの、これまでもさまざまな形で、全国の学校で教育実践が繰り広げられてきた。本書ではその歴史を振り返りながら、豊富な事例を解説する。

学習指導要領においては、小学校低学年の社会科と理科を統合した生活科がすっかり定着した。また「総合的な学習の時間」は導入当初こそ学校現場で意図が十分に理解されず、その時間を行事に充てるようなところもあったが、新学習指導要領では探究活動を打ち出し、学びの核として位置付けられるようになった。そして、3つの類型に基づき整理された全国の「教科等横断的な教育課程」の先進事例は、いずれも、教科の枠組みの中ではばらばらだった知識を結び付け、より深い理解へとつなげる試みであり、同時に学校組織を変える可能性を秘めている。

これらの事例を踏まえ、どのように「教科等横断的な教育課程」を開発していくべきか提案している。著者は、教科の縦割り主義を打ち破り、「新教科」や「超教科」に発展していく学校現場の営みの先に、複雑化した現代的な課題に対応した教育の実現をみる。