(鉄筆)夏休みも終わりに近付いたある日……

夏休みも終わりに近付いたある日、小学校の教務主任を務めている教員から、久しぶりに夏休みらしい夏休みを過ごしたという話を聞いた。

例年は、ほとんど毎日出勤だったが、今年は、旧盆を挟んだ五日間の学校閉庁日、夏季プールの短縮などもあって、夏休みが気兼ねなく取れ、家族とじっくり向き合う時間ができたという。学校の働き方改革が着実に進展しつつあるようだ。

学校の働き方改革は、教師のこれまでの働き方を見直し、自らの授業を磨き、効果的な教育活動を行うようにすることだが、それのみならず、この例のように、家族と向き合う時間の確保にも波及したのは喜ばしい。

ところで、近年、いじめ、不登校をはじめとする児童生徒の問題行動の増加と低年齢化は喫緊の課題となっているが、その要因の一つに、過度の塾通いに代表される子供たちの生活時間のゆとりのなさ、共働き家庭の増加などによる家族との触れ合いの少なさがあると言われている。

そうだとすれば、子供たちの生活に「ゆとり」を取り戻し、学校、家庭で子供と向き合う時間を十分確保することが極めて重要だが、働き方改革は、その解決方策の糸口の一つになると思われる。

この夏、親子が参加するイベントの報道を何度か目にしたが、子供たちの喜びに満ちあふれた笑顔を見ることが多かった。国を挙げてのチャレンジである働き方改革の実現によって、家庭が時間的ゆとりを取り戻し、子供たちと向き合う時間を増やし、家庭の教育力の一層の向上につながるよう強く期待したい。