(鉄筆)横浜市で開催されていた……

横浜市で開催されていた第7回アフリカ開発会議(TICAD)が横浜宣言を採択して閉幕した。日本はTICADをスタートさせ、アフリカの開発支援に長年関わっているが、アフリカの国々についての的確な情報を人々はどれほど把握しているだろうか。

横浜宣言では質の高いインフラ(社会基盤)投資を官民で促進し、アフリカの発展に協力する方針を示した。メディアの反応は鈍く、一般市民も関心は低い。書店の地理や国際問題のコーナーをのぞいてもアフリカに関する刊行物はあまりにも少ない。

子供たちがアフリカについて学ぶのは義務教育では中学校の地理だけ。実際にアフリカの国々を学習の対象とする機会は少ない。手元の中学校地理の教科書の関係ページを開くと、モノカルチャー経済の国の事例として、南アフリカの金、ボツワナのダイヤモンド、ナイジェリアやアンゴラの石油や天然ガスなどを扱っている程度である。

海外の国々との関わりに関する情報がなければ政府の取り組みも理解され難い。『アフリカを見る、アフリカから見る』(白土圭一著、ちくま書房)を読むと、アフリカはモノカルチャー経済の国というステレオタイプな見方を改めなければならないという内容が多い。エチオピアでは、資源依存型ではない製造業中心の経済による国づくりをしており、インフラも急速に整備されている。アフリカの国々はそれぞれの国の置かれた状況によって多様である。来年度採択される地理の教科書では国際情勢に関する的確な情報が提供されることを期待する。