(円卓)ゆとり世代に期待

横浜市立日枝小学校校長 住田 昌治

「校長先生の存在って不透明ですよね。どんなことしているのか分かりませんでした。先生の新聞記事を読んで校長先生も大変なんだなと分かりました。担任のときと校長ではどっちが大変ですか」「指導案とか要りますか。先生たちは大変そうですよ」「社会に開かれた教育課程と言いますけど、学校は外部との連携は盛んなのですか。学生や地域のボランティアには入りにくい雰囲気があります。そもそも学校の中で学級や学年が開かれてないという話も聞きます」

校長室に入ってきてすぐ、ものすごいことを聞いてきます。学校サポートボランティアで来ている大学生です。彼らは、学校現場の多忙な現状を知り、教職員をサポートするに起業しようとしている若者たちです。

そして、リーダーは高校生です。私が高校生や大学生の頃、学校現場がどうなっているかなどと考えたこともありませんでした。教員を目指していたにもかかわらずです。時代は変わったとはいえ、社会や職場に関心を持つことは、自分の仕事や働き方を考えるためには大事なことです。

現在、教員を目指す学生の多くは、率先してボランティアとして学校現場に足を運び、学校や児童・生徒を肌で感じようとしています。教育実習のときだけ現場を体験していた私とは大違いです。

冒頭に書いたように、自分の考えていることを校長にぶつけてきたり、質問してきたりする度胸のある人もいます。失礼なやつだと思われる方もいるかもしれませんが、これだけ尖っていると面白ささえ感じ、真剣に楽しくやり取りしました。

こうやって言いたいことを言い、やりたいことをやる働き方ができる若者がきっと旧態依然の学校を変えてくれるのではないか、画一的な教育を変えてくれるのではないかと期待したくなりました。

ゆとり世代――、世間では悪いイメージで使われることが多い言葉ですが、ゆとりのない世代は持続不可能な社会を生み出し続けるのではないでしょうか。ゆとりや隙間を感じながら、自分をケアし、他者をケアし、地球をケアする本来の生き方を取り戻さなければならない、最後の分岐点に来ているのです。

若者(ユース)の声に耳を傾け、ゆとりのない世代もゆとり世代も壁を取り払って、共に持続可能な社会を創るために対話しつながり合うときだと思います。