学校教育ではぐくむ 資質・能力を評価する

来年4月以降、小学校から順次完全実施される新学習指導要領で、最大の狙いと位置付けられているのは、子供たちが未来社会を切り開いていくための資質・能力(コンピテンシー)の育成だ。しかしながら、育成すべき資質・能力とは具体的にどのようなものか。さらには、それをどのように評価したらいいのか。教師にとっては悩ましい問題だろう。

関口貴裕・岸学・杉森伸吉 編著
図書文化社
2000円+税

本書は、育成すべき資質・能力の内容や教育評価の考え方を確認した上で、評価が悩ましい「総合的な学習の時間」の探究学習を取り上げ、パフォーマンス評価の考え方を説明。学習シートやルーブリックを活用した評価のノウハウを詳述している。さらに、道徳科や特別活動における資質・能力の評価についても、効果的な記述方法や評価シートの使用例などを用いて、実践的な解説を盛り込んだ。

また、ICTを教育現場に不可欠なツールとして位置付け、評価においても教師に積極的な活用を促している点もポイントだろう。ICTを活用した9つの学習活動パターンを明示し、それぞれの学習評価のポイントや留意点を図解でまとめており、現場の教師の参考になりそうだ。CBT(Computer Based Testing)の特徴や可能性を取り上げた最終章も見逃せない。CBTはICTを用いて個人の能力や学力を評価する方法として、いま最も注目されているものだ。AI技術の急速な発展が教育と評価にもたらす変化の方向性を理解できるだろう。

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