(鉄筆)先月、国連本部で開かれた……

先月、国連本部で開かれた「気候行動サミット」に出席した小泉環境大臣が、「気候変動のような大問題に対抗するためには、楽しく、クールで、セクシーにやることが必要」という発言をしたとの報道を耳にした。話の具体性にやや欠け、英単語「セクシー」の「わくわくする、魅力的だ」という意味が一般的でなかったこともあって、多少物議を醸したようだ。

本居宣長の「古事記伝」に、「そもそも、意(ココロ)と事(コト)と言(コトバ)とは、みな相稱(アヒカナ)へるもの」という一節がある。すなわち、「意味や思い」と「事象」と「言葉」とは、互いに対応して一体のものだということだが、この三者の不一致で間違ったメッセージが伝えられてしまうことは往々にしてある。

英語堪能な小泉大臣だから英語で話したのだが、「セクシー」という単語で伝えたかった「意味や思い」と「事象」が、多くの聞き手にとって、一致しなかった結果ということであろう。……

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