ヤービの深い秋

梨木 香歩 作
小沢 さかえ 画
福音館書店
1700円+税

『西の魔女が死んだ』など、児童文学ファンタジーの傑作を輩出し続けている著者。本書は、2015年に発売された『岸辺のヤービ』の続編。

三日月湖マッドガイド・ウォーターの岸辺には、二本足で歩くふわふわの毛に包まれたハリネズミのような小さな生き物、ヤービたちが暮らしている。

近くにあるフリースクールのウタドリ先生の語りで進む物語には、ささやかだけれども、驚きと冒険に満ちたヤービたちの日々の暮らしが描かれている。

ヤービは友達のお母さんを助けるために、ウタドリ先生は生徒が見つけた不思議な手紙に導かれ、それぞれが幻のキノコを探す冒険に出発する。ヤービたちが成長していく姿には心が温まる。想像力をかき立てられる描写や言葉選びが秀逸で、物語の不思議な世界観と挿絵もピタリと合っている。