(円卓)一単位時間40分授業

東京都目黒区教育委員会教育政策課 宮下 徹子

文科省には、教育課程の改善に資する実証的資料を得るために、学習指導要領など現行の教育課程によらない教育課程の編成・実施や、新しい教育課程(カリキュラム)、指導法の実施を認め、教育開発を行う研究開発制度がある。

これまでの研究開発校の成果が生かされたものとしては、小学校低学年の教育課程の再編(生活科の設置)、中学校の選履修の幅の拡大、「総合的な学習の時間」の創設などがある。

昨年、午前5時間制40分授業の研究で大きな成果を得た東京都目黒区教育委員会は本年度、文科省より「一単位時間40分」というテーマでの研究の指定を受けた。学校教育法施行規則第51条に規定する一単位時間を40分とし、新学習指導要領に記されている学校教育法施行規則別表1の授業時数を実施し、各教科等における適切な授業時数の在り方について研究開発を進めている。

現在、目黒区内の小学校14校が、研究課題に取り組んでいる。校長のリーダーシップの下、教職員が一丸となって各校の教育内容のカリキュラム・マネジメントの実現を図ることや、「主体的・対話的で深い学び」の視点から40分授業を工夫し授業の質を高めることに重点をおいて研究を進めている。

授業づくり部会の研究は、教員の授業実態調査から始めた。14校の教員に授業に対する自己評価のアンケートを取り集計した。その結果、改善すべき点の一つに「狙いに迫るための学習活動の工夫」が必要である、という内容が挙げられた。

これから本格化する研究において、授業では、①児童に狙いを分かりやすく明確に示すこと、児童の発想・考えを生かし学習活動を展開していくこと②授業の準備を十分に行い、児童にとって無駄な時間をつくらない楽しい分かる授業計画作成と実施――の2点から進め、主体的・対話的で深い学びが実現する40分授業を追究していく考えである。

最後に、授業をつくる教員の教材研究の時間の確保や、学年・教科などチームでの教材研究ができる組織づくりが、校長の力量にかかっていることは、言うまでもない。

この文科省の研究開発校の研究の成果は、教育課程の基準に関する審議に生かされているので、今後慎重に研究を重ねたいと考えている。