(鉄筆)平成30年度児童生徒の問題行動……

「平成30年度児童生徒の問題行動・不登校生徒指導上の諸課題に関する調査結果について」が公表された。暴力行為の発生件数、いじめの認知件数ともに前年度より増えている。児童生徒の暴力行為やいじめへの対応として国は法制度を整えるなど手だてを講じ、教育委員会や学校はそれにのっとった対策をとっているが、生徒指導上の問題は一向に減らない。調査結果の分析・研究は今後行われるのだろうが、どの項目の数値も上昇している実態を深刻に受け止めたい。

児童生徒の問題行動への対応は第一義的には学校現場において行われる。調査結果からも教育委員会や各学校における問題行動への対応策や体制はかなり整っているようであるが、成果を上げることはできない。

特にいじめはクラスの中で起こっている。いじめの背景として家庭など学校以外の要因もあるだろうが、クラスの風土が深く関わっている。例えばクラスが変わったりクラス担任が変わったりするといじめはなくなることがある。

いじめのないクラスは担任と児童生徒の人間関係に親密さが感じられ、教師と児童生徒、児童生徒間のコミュニケーションがとれている。しかし、近年、こうした学級経営ができる教師は少ない。ベテランの教師の多くが退職し、それを補う教師の多くは教職経験が浅く生徒指導の力量も十分身に付けていない。いじめ問題の解消には、教師一人一人に児童生徒と接する機会の保障とともに指導力向上に集中できる職場環境の改善が必要である。