(鉄筆)文化庁が毎年実施している……

文化庁が毎年実施している「国語に関する世論調査」の結果が発表された。今年は用語などの表記と読書についての項目が中心であった。読書に関しては、過去の結果と比べ本を読まないという人がやや増え、読書量を増やしたいと思う人が減っている。

若者を中心とした読書離れは以前より指摘されており、スマホなどの普及により加速している。今年の2月に全国大学生活協同組合連合会が実施した調査でも学生の1日の読書時間の平均が30.0分、1日の読書時間「0分」の割合が48.0%とその危機的状況を伝えている。

新学習指導要領では言語能力の育成を図るため国語を要に各教科で言語活動の充実をうたっている。その中で読書活動は基盤となるものである。2004年2月に文化審議会が「これからの時代に求められる国語力について」と題する答申を出した。ここでは「読書は、人類が獲得した文化である」とし、読書習慣を身に付けることは国語力の向上のみならず一生の財産として生きる力にもなると指摘している。この答申を受け、その後学習指導要領では読書をはじめとするあらゆる言語活動が各教科等の学習に取り入れられたことは記憶に新しい。

読書は思考力、表現力、想像力、感性を育てる上で中核となるものであり、現在の子供たちに必要不可欠の教育活動である。新学習指導要領の全面実施を控えた今、活字をじっくり読むことをもう一度国全体で盛り上げ、人類共通の財産を若い世代に引き継いでいく声を大いに高めていくべきである。