道徳の評価 通信簿と指導要録の記入文例

「今求められる道徳教育とは」「指導と評価を一体化させるには」――。こうした疑問に対して、学級担任や教科担当の役割と責任を示し、実施するべき内容を具体的に伝えるのが本書だ。

石田恒好・押谷由夫ほか 編著
図書文化社
2200円+税

まず「解説編」で「特別の教科 道徳」と学習指導要領との関係を解説。続く「通信簿の文例編」で所見文記入のポイントや視点別評価文例の構成を明示した。「指導要録の文例編」では入学者選抜との関係を踏まえ、学校の教育活動全体を通じて行う道徳教育の評価の在り方を伝えている。

文例は教科書の定番教材に沿うなど、いずれも現場教員に寄り添った視点から、どのように授業改善をすべきか、子供1人1人の成長をいかに把握すべきかなど分かりやすく示す。

「道徳教育を充実させるためのアセスメントとは」では、「見えにくい道徳教育の取り組みや成果をどのようにして『見える化』するか」「学習指導と学習評価を活性化させてPDCAサイクルを回すには」など、新学習指導要領の完全実施に向け、実践的な情報が得られる。アセスメントシステムの具体例も示され、児童生徒用結果資料やポートフォリオ個人票の見方・生かし方が詳細に説明されている。

編著者の1人、石田恒好氏は道徳の評価化を「一から正しい教育における評価をスタートする好機と考えています」と語る。現役教師も執筆協力しており、授業実践にもすぐに生かせそうだ。