(鉄筆)ある中学校長会の……

ある中学校長会の研究紀要が手元に届いた。新学習指導要領に向けた移行措置期間の学校経営に関する調査報告であった。

新学習指導要領では「社会に開かれた教育課程」を理念とし、「カリキュラム・マネジメント(CM)」による学校経営の質の向上を目指している。残念ながら研究紀要には「社会に開かれた教育課程」に関する調査項目はなかったが、CMに関しては「教育課程編成に教職員の共通理解を図る」や「生徒理解」(約8割)、「指導内容の重点化」(約7割)などの取り組みを挙げていた。

新学習指導要領ではCMに三つの側面を示している。その一つは、教育の目的や目標の実現に必要な教育の内容を教科横断的な視点で組み立てていくことだ。特に中学校では、「何のために学ぶのか」という各教科を学ぶ意義を、教科の枠を超えて共有することが最重要課題である。

授業の創意工夫や教科書など教材の改善を引き出すことができるよう、全ての教科等の目標および内容を「知識及び技能」「思考力・判断力・表現力等」「学びに向かう力、人間性等」の三つの柱で再整理し、授業の質的向上を図るために教科横断的な「主体的・対話的で深い学び」の実現を求めている。

来年度の教育課程の編成に向けて、CMの趣旨にのっとり、教科横断的な視点による教育課程編成への取り組みが欠かせない。2021年、中学校での新学習指導要領の全面実施に向け、CMの課題は、教科横断的に取り組む授業の質的改善と共に、新しい指導要録の「通知」による学習評価への対応であろう。

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