学校徴収金は絶対に減らせます。

日本では公立小中学校に子供を通わせる際、保護者が授業料を負担することはない。だが、実際はさまざまな名目で、学校の教育活動費を各家庭から徴収している。

学校徴収金は絶対に減らせます。
栁澤靖明 著
学事出版
1700円+税

教材費や給食費、部活動費、学級費など、1年間に保護者が負担する学校徴収金の平均額は、1人当たり小学校で10万4484円、中学校で17万7370円にも上る。しかも、費用の総額やどこまでを保護者負担とするかは、学校によって異なっている。

子供の貧困問題がクローズアップされる中、家庭の負担は少しでも減らしていく必要がある。そのキーパーソンとなるのが、学校の事務職員だ。事務職員である著者は、勤務校で学校徴収金の見直しを実践してきた。その基本的な考え方やノウハウが詰まっている。

しかし、事務職員の努力に頼るだけでは限界がある。より大切なのは、学校経営の責任者である校長と、当事者である教員の意識改革である。「毎年恒例だから」「セット教材の方が楽だから」「予算は使い切らないといけないから」など、費用対効果の軽視や慣例主義が学校には横行している。

ただし、誤解しないでほしいのは、著者が求めているのは一方的なコストカットではないということだ。

PDCAサイクルによる日々の教育実践の改善が求められている昨今、C(評価)の指標に、お金という視点があるのは間違いない。その実践にかかる費用をよく検討することは、今後のより良い実践にもつながるはずだ。