新訂版 体系 道徳教育の理論と指導法

小中学校での「特別の教科 道徳」スタートを受け、2015年4月出版の旧版を全面改訂。特に、学習内容や指導計画、学習評価について、さらに詳しく掘り下げ解説する。

早田幸政 編著
エイデル研究所
2000円+税

いま一度、道徳教育の狙いを定義。徳の高い人物の育成や社会常識の定着を目指すものではなく、「命を尊び、他者を思いやり、規範意識や責任感といった社会性を備えた進取の気概あふれる青少年を育てること」と強調する。

さらに新たな学習指導要領が重きを置く「生きる力」の育成の観点も取り入れ、道徳教育の在り方を説明する。

一方で、授業づくりで参考になる指導方法や指導計画、学習評価についても網羅する。

例えば、指導方法で工夫すべきポイントについて①話し合い②視聴覚教材の活用③書く活動④教師の説話⑤役割演技などを含む表現活動⑥特別活動などの体験活動の活用――と整理。

特に④の教師の説話については、児童生徒の心に深い感銘を与え、思考をさらに深めることが期待できるという。学級生活や教師自身の体験を基に、授業の狙いが焦点化できる道徳的価値を児童生徒が主体的に再認識できる導き方の必要性を指摘する。

また、多くの教師が頭を悩ませている学習評価については、学習指導要領と照らし合わせながら丁寧に解説している。例えば学校や児童生徒の置かれている個別の状況、個性や特徴を踏まえた評価をする、などとポイントを整理している。

子供たちの道徳的価値を育む教育実践の一助となるだろう。