(鉄筆)秋深き頃、イチョウ並木を……

秋深き頃、イチョウ並木を歩くと落ちている銀杏(ぎんなん)の臭いに閉口する。時に滑ったりもする。若い頃はそんな思いしかなかった。年を経て銀杏がとても栄養のある食品であると知った。最近では親類から送られてくる銀杏を毎朝レンジで焼いて食すなど大事にしている。

東京都清瀬市では市内の公共施設で収穫した銀杏を加工し販売しているという。元は廃棄物として処理していたが、もったいないと市の職員が洗浄3回、天日干し、袋詰めして販売した。臭くて大変だったろうが、市民から大変喜ばれている。それだけでなく廃棄物の処分費もゼロになり、売り上げは市の緑地保全基金に充てられている。廃棄物を自然の恵みとして生かしている。

かつての勤務校でも校庭のイチョウから落ちた大量の銀杏を主事が洗浄し、PTAの有志が実を取り出して給食の茶わん蒸しに入れた。……

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