自己意識の心理学

人間教育、自己教育、個性教育など教育心理学の分野でさまざまな著書を出し、日本の教育学の権威として知られる著者が、長年研究を続けてきた「自己意識心理学」について集大成としてまとめた論集。全5巻のうち、本書は第1巻に当たる。

梶田叡一 著
東京書籍
3000円+税

人は誰しも、外界から区別された「私」、他人から区別された「自分」が存在していることを確信しながら生きている。自分をどのような存在として見るか、自分自身が何を根拠として自らに誇りやプライドを持っているのか、自分自身への自信のなさや自己嫌悪の根底には何があるのか、といった心の問題こそ、基礎的基盤的な重要性を持つ自己意識の問題である。

アイデンティティー、自我、自己概念、自己イメージ、自尊感情などの言葉で論じられることの多い「自己意識」は、子供たちが人間として成長していく過程で重要なテーマであり、学校教育においても注意すべき課題の一つだ。

特に第二次性徴が現れてくる思春期を迎える頃は、自己意識の形成・発達に大きな意味を持つ時期であることから、青年期の子供たちに見られる自己意識の特性や共通する行動、意識を理解しておくことが求められる。

構成は、▽自己意識とは▽行動と経験における自己意識▽自己概念と自己評価▽自己意識の形成と発達▽自己と他者▽自己意識研究と心理学――の6部。心理学、教育学のみならず、哲学、宗教学などの視点からも論じられている。

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