(鉄筆)少人数学級実現の本気度…

以前、萩生田光一文科相の少人数学級実現の本気度について扱ったが、どうやら本物のようだ。来年度予算編成に関し同大臣の少人数学級関連の発表やコメントが多い。

さらに先月中旬には少人数学級の規模について「30人学級」といった具体的な数字も出てきた。同大臣は元々安倍晋三前首相の側近として文科省だけでなく多くの省庁への人脈を持っている。財務省の外堀を徐々に埋めていく戦略も描いているのだろう。

今から20年前に現在の国立教育政策研究所の前身である国立教育研究所が学習指導および学級経営における適正な学級規模に関する調査研究を行ったことがある。子供のテスト結果と学級規模の相関において有意性を示す適正規模は結論が出せなかった。教員の意識としての適正規模は、多くの教科において中学校では21~25人という数字が示された。

学習指導でも学級経営でも教科や指導法、そのときの教育活動の内容の違いで適正規模というものも変わってくるものだ。前述の調査で結論が出なかったのは当然である。学級の適正規模に関し大切なのは、学校における生活単位としての学級の存在は必要だということ、指導するプロの教員の意識を働き方改革の視点も配慮し最優先することであろう。

同大臣は義務教育標準法等の法改正にも言及し始めたが、その際、児童生徒数に対して何人といった従来の厳格な内容ではなく、「〇~〇人に教員〇人」といった弾力的な配置ができるような内容にする発想も必要ではないだろうか。これからの議論の行方に注目したい。