(鉄筆)日本型学校教育とは……

先月、中教審から「『令和の日本型学校教育』の構築を目指して(答申)」が発表された。サブタイトルが「全ての子供たちの可能性を引き出す、個別最適な学びと、協働的な学びの実現」である。

その中で従来の「日本型学校教育」について、日本の学校教育が学習指導のみならず生徒指導面でも主要な役割を担い、子供の状況を総合的に把握し知・徳・体を一体で育み、諸外国から高い評価を得ていると指摘している。

一方で子供たちの課題としているのが特別な配慮を要する子供や外国人の子供、貧困家庭の子供、不登校の子供、そしていじめの重大事態の増加など子供を取り巻く状況の多様化への対応と中学生・高校生全般の学習意欲の低下である。確かに、日本は教育水準の高さを維持しつつ国際的にも高い学力と規律性を確立し、その源でもある教員の高い指導力は1980年代以降、世界から絶賛されてきた。

しかし、その間も国内では「個性の重視」「個に応じた指導」が学習指導要領改訂のたびに打ち出されてきた。今回の中教審答申はその繰り返しなのか、過去の個性化重視教育の集大成なのか意見が分かれるところではある。

ただ「個別最適な学び」と「協働的な学び」は今後さらに推し進めていく必要があるということである。それは少子化が急速に進みグローバル化の波が押し寄せるわが国にとって、これまでの総体としての強さだけではなく個別の強さをも兼ね備えた国民の育成が急務であるからだ。教育制度の中にも個性化重視の部分をきちんと位置付けておく必要はあろう。