8・9・10!(バクテン)

板橋雅弘 作
柴崎早智子 絵
岩崎書店
1320円(税込)

主人公は、母親と二人暮らしの小学4年生の女の子。家で一人で過ごす日が多く、放課後はタワーマンションに臨む小さな広場でダンスと歌のトレーニングに励むのが日課だ。本当は友達がやっているバレエやピアノを習いたいところだが、一人黙々と練習する日々が続く。

ある日、いつもの広場で見知らぬおじさんと出会う。さえない風貌で何者か分からないそのおじさんは、運動神経抜群でバク転が上手であることを知る。ダンスに加えてバク転ができれば大きな武器になると考えた彼女は、おじさんにバク転を教えてほしいとお願いする。

晴れておじさんの「弟子」となり練習を続ける中、次第に心を通わせ、お母さんに教えてもらえないことをおじさんから学んでいく。将来の目標を見つけ、日に日に前向きになっていく姿が印象的である。