保護者と語りたい 子育て話材50

北俊夫 著
文溪堂
1320円(税込)

虐待という言葉をニュースで頻繁に見聞きするようになった。加えて、近所の人間関係が希薄化したことにより、子育てについて気軽に相談することができず、子供とどのように向き合っていいのか悩んでいる保護者は多い。ただ、相談役として期待される教師も、時代の変化に付いていくのに精いっぱいで、保護者の悩みに適切な回答を示すことができないケースもある。小学校教師として数々の経験を持つ筆者が、50の話材を用いて子育てのヒントを伝える。

各話材は見開き1ページでコンパクトにまとめつつも、非常にバラエティーに富み、今はやりのアンガーマネジメントから授業参観の仕方まで載っており、ページをめくる手が止まらなくなる斬新な内容。基本的には、苦手分野ではなく得意分野を伸ばすこと、逆境に立ち向かうこと、といった自己肯定感を意識したテーマが軸になっているが、“自由”について言及した話材は子育てに関係なく目を通したい。

「子どもは自分の思いどおりに振る舞うことを自由だと捉え、保護者は一定の前提や条件なく行動させること、子どもに好き勝手なことをやらせることが自由だと勘違いしているとすれば大きな問題です」

海外の高校生と比較したアンケート結果を提示し、自由や放任を勘違いすることの危険性を指摘した。子育ては十人十色ではあるが、守るべきルールを詳細に記している。