SDGs人材からソーシャル・プロジェクトの担い手へ

佐藤真久、広石拓司 著
みくに出版
2750円(税込)

全ての人が平和と豊かさを得られるようにするため、2030年までに達成すべき計17のゴールを設定した世界的アジェンダ“SDGs”。本書では、SDGsの主題とされている「持続可能な社会」に目を向け、ビジネスパーソンとして、地域社会の一員として、今後あるべき世界を築くために必要なマインドセットを8つの章に分け、包括的にまとめている。

冒頭では、SDGsが掲げられるようになった歴史を、国連が設立された1945年から紹介。当初は貧困問題や環境問題が注視されていたが、時代が進むにつれ、ジェンダー平等や疫病のまん延防止といったより複雑な課題の改善に取り組むようになったと記す。ゴールやターゲットに目を向けたSDGsの関連書籍は多いが、これまでの歩みを理解することで、何が問題になっているのか、何をすべきかを熟考させてくれる。

また、持続可能な社会の担い手に求められる資質・行動様式である“持続可能性キー・コンピテンシー”を具体的に解説する中盤も読み応え十分。例えば、システム思考コンピテンシーについて「『問題のもとをなくす』のではなく、『いつでも、どこからも起きうる問題』を早期に発見して修復する仕組みを創る」とさまざまな事象の奥行きを意識することを促すなど、どのように視点をアップデートすべきかを示す。

複雑化する社会を生き抜くための術を、SDGsをきっかけに学ぶことができる。