(鉄筆)「あいてますか」を守って……

「『あいてますか』を守って生活しています。これからも守っていきたいと思います」。昨年度の終わりに、子供たちがコロナ禍について感じていることや考えていることを書いた文章を読む機会があった。冒頭の文章はその中の一つである。

「あいてますか」の意味が分からず戸惑っていたら、小学校の先生が「間を空ける」「手を洗う」「マスクをする」「換気をする」の頭文字を取ったものだと教えてくれた。コロナ禍の中での生活で守るべき大切なことを、小さな子供たちに覚えやすいようにしたのだ。

小学校では、非常時に避難をする際に守るべきことを「お・か・し・も」(押さない、駆けない、しゃべらない、戻らない)と指導したり、不審者に対応する時の提要を「いか・の・お・すし」((ついて)行かない、乗らない、大声で叫ぶ、すぐに逃げる、知らせる)と指導している。コロナ禍の生活で守るべきこともこのようにして、頭にすっと入るようにしている。

緊急事態宣言は解除されたが、変異株による感染や新規感染者の増加もあり、用心する心は解除することができない。情報は子供の不安を高めるものばかりだ。

小学生の文章に「お母さんがコロナにかからないかと心配です」という一文があった。身近な人の感染も心配している。「学校は楽しい。家で勉強するよりみんなで勉強するほうが楽しいから」という文章もあった。子供は学校が好きなのだ。入学式や始業式が終わり、今年度の子供たちの学校での生活が始まった。子供たちの不安が最小限になり、楽しく充実した一年になることを心から願う。