ネムノキをきらないで

岩瀬成子 著
植田真 絵
文研出版
1540円(税込)

おじいちゃんの家の庭にある大きなネムノキ。枝が伸び過ぎたため、歩行者や車を傷付けることを危惧したおじいちゃんをはじめとした親戚たちはネムノキの伐採を相談していた。

立派に枝を伸ばしているネムノキを昔から見続けてきた伸夫は、その話を耳にした時、「ぜったいに、きっちゃだめ」「ばかだ。おとなはみんな大ばかだ」と怒り心頭。

結局、枝を切り落とすだけになったが、大切なネムノキが傷付けられたことに伸夫はショックを受ける。それ以来、自分の気持ちを言葉することができなくなり、周囲の大人たちに困惑した表情を浮かべられ、伸夫自身もそんな自分に嫌気がさしてまう。口下手の人は言葉数が少ないだけで、頭の中でいろいろな考えを巡らせている。言葉にすることの難しさ、尊さに改めて気付かせてくれる。