(鉄筆)小学校への教科担任制を導入……

小学校では卒業が近づくと、給食の時間に6年生が数人ずつ校長室で校長と会食をする学校がある。小学校での思い出や中学校生活への期待が話題になる。ある校長は子供が「中学ではいろいろな先生が教えてくれるのが楽しみだ」と言っていたのが印象に残ったという。

小学校は学級担任制である。生活の場であり学習の場である学級を一人の教師が担任することにより、子供をよく見取ることができ子供も安心して1日を過ごすことができる。高学年になると逆にそれが息苦しくなることがある。

今年1月の中教審答申「『令和の日本型学校教育』の構築を目指して」では、2022年度を目途に小学校高学年で教科担任制を導入するとしている。ICTの活用とともに教科の専門性を持った教師の指導により、学習内容の理解や定着の向上、学びの高度化を図るとしている。

教師は教科の専門性が高いだけでは不十分だ。一人一人の子供について、どこが理解できないのか、どのようなつまずきがあるのか、どのような気持ちでいるのかを深く理解し、それに基づき手だてを考え実践できる力が必要である。教卓で子供の反応を自分の情報端末に集め、画面ばかりをのぞき込んでいるようでは、真の子供理解も、必要な支援もできない。

ICT活用は重要だが、それとともに子供の近くで表情から気持ちや考えを読み取る必要がある。それが教育の原点である。それができないと学習内容が高度になればなるほど子供の心は授業から離れていき「教科崩壊」が起こる。子供の期待を裏切ってはいけない。

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