(鉄筆)『対話』とは何か……

「小・中・高校でいったい何を学んできたのか」。本紙5月20日の「オピニオン:『対話』とは何かを理解しているか」で立教大学の中原淳教授が問い掛けた。

学生が「話し合いを苦手としている。対話ができない人もいる。物事を決めることができない場合もある。合意作りに苦労する」状況からの思いのようだ。その状況に「多数欠病、いいねいいね病、決めたことに従えない」3つの症状が付きまとっているというのである。

小・中・高校の教師はどう受け止めるであろうか。小学校の国語で話し合う活動を行う。低学年では「尋ねたり応答したりするなどして少人数で」、中学年で「互いの考えを伝えるなどしてグループや学級全体で」、高学年で「それぞれの立場から考えを伝えるなどして」指導を積み上げている。特活の学級活動では「学級や学校における生活をよりよくするための課題を見いだし、解決するために話し合い、合意形成を図り、実践すること」ができるよう、低・中・高学年で指導すべき事項が示され指導を積み上げている。

なぜ、大学生はできないのか。小学校での学びが身に付いていないのか。実は国語で一度学習しただけでしっかり身に付くのはよくて2~3割。5~6割は何回かの練習が必要であり、2~3割の子は個別指導が必要だ。

国語での積み上げとともに他教科と関連を図り習熟を目指す、総合や特活で学んだことを発揮するなどの指導、そのためのカリキュラム・マネジメントが必要である。子供たちが将来困らないように、着実に力を付けていく教育をお願いしたい。