英語の歴史から考える英文法の「なぜ」2

朝尾幸次郎 著
大修館書店
1980円(税込)

アメリカ映画を観ていると、学校で習った英文法から考えると「あれっ」と思うような表現に遭遇することがある。本書は、映画や小説、歌詞などに現れる英文法の「なぜ」を解説した本。2019年刊行の前作に続く第2弾だ。

「なぜknowの過去形がknowedになるのか?」「なぜsをつけない3人称単数形があるのか?」「なぜThere’sに複数形が続くのか?」…。英語の歴史をひもときながらその謎解きをしていく。すると、現代英語には古英語の面影が随所に残っており、学校のテストであれば誤りとされる文法の言い回しもその由来をたどると決して誤った言い方ではないことがよく分かる。

内容的には英語学習の中・上級者向けではあるが、『ティファニーで朝食を』『ロッキー』『風と共に去りぬ』『シャーロック・ホームズの冒険』などの超名作を通して解説されているので、アメリカ映画が好きな人ならぜひ手に取ってみてもらいたい。前作では触れていない口語的な表現や黒人英語の特徴的な表現などを網羅。巻末には事項索引・語句索引のほかに作品名による索引も用意されているので、映画や小説を楽しむ前に逆引してみるのもお勧めだ。

謎解きが進んでいくと、作品の中でその文法、言い回しを使ったのは偶然ではなく、必然性があって使ったのだと理解できる。新たな英語の世界を知ることで、これまでとはまた違う楽しさを味わえるかもしれない。

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