(鉄筆)保川昌弘さん……

『「あとがき」15年の軌跡』という冊子が送られてきた。著者は保川昌弘さん。一般財団法人教育調査研究所で2006年から常務理事をされ、19年に退任された。

この間に研究所の月刊誌『教育展望』の編集を担当。本誌は、1955年(昭和30)1月の第1号以来、本年新年号をもって通巻726号となる。教育の理論と実践を理念とする研究所の方針の下で、教育の調査・研究の成果をわが国の教育界に発信続け、多くの関係者から高い評価を得ている。

保川さんは常務理事の間に123冊の本紙の編集を担ってきた。この間の「あとがき」をまとめたものである。本人も言うように「あとがきを冊子にするようなことはあまり例がない」のは確かだろう。その内容は、その時の社会・世界の状況や出来事、季節を感じる自然の姿や所感、教育界の動向と編集子としての思いや意見、今月号の特集の意図、それらに関わる情報など多岐にわたり多彩な内容を簡潔にまとめている。

「あとがき」の上段に「次号予告」が毎回掲載されている。各月の特集の内容、依頼した学者と論文名が分かる。そうそうたる学者が並ぶ。個人的には毎月の「提言」に考えさせられることが多かった。今は亡き上田薫さん(元都留文科大学長)を最初に始まった「私はなぜ教育の道を志したか」は、教育者の人生の一端を知ることができ興味深く読んでいる。通して読むと歴史を感じる。

保川さんは日本200名山を踏破し、世界の山にも挑戦する登山家でもある。これからも登山を楽しんでください。お疲れさまでした。