(円卓)緊急事態宣言下の授業、そして夏休み

東京家政学院中学・高等学校校長 佐野金吾

2021年度の1学期は、新型コロナウイルスによる感染症対策を徹底しながらも無事に計画通りの教育課程を終えることができた。「学校の新しい生活様式」は生徒も教員もすっかり身に付けているが、その背景には保護者の協力が得られたことが挙げられる。

学校における感染症対策として成果を上げるには、生徒、保護者、教員の三者の連携・協力が何よりも大切である。

今年度の教育活動は昨年度の「学校の新しい生活様式」の経験が生かされている、特に教員の授業に対する意識が変わりつつあるように思われる。

緊急事態宣言下では、授業時間に大きな制約があるので、各教科・科目の目標を実現するためには、学習内容・指導方法の工夫は必須となる。そして、そのよりどころは改訂された学習指導要領である。

新学習指導要領では、中学校も高校も「主体的・対話的で深い学び」の実現に向けた授業改善が求められているが、そのためには1単位時間の授業で完結させるとする従来の授業観から、単元や題材などの内容や時間のまとまりを見通したカリキュラムの下での授業への転換とともに、学習評価の改善が必要となっている。緊急事態宣言下の本校の学校教育は、これまでの教育活動を見直し、これからの在り方を探る機会としている。

1学期を無事に終えて、現在は夏季休業中だが、感染症のリスクから避けるため、休業中の生徒の行動にはかなりの制約が掛かっている。生徒は家庭で過ごす時間が多くなるので、各学級・HR担任は、ICT端末を活用して日常的に接触を図るとともに、学校図書館の図書の活用を勧めている。

学校図書館の図書の活用に関しては、中・高の図書委員会が作成した『楽しい読書 あなたに贈るブックガイド』を活用している。

ブックガイドには、図書の紹介と簡単な感想が記載されているが、中高生の感性や好奇心が感じられる作品が多く紹介されていた。

中高生の読書離れが話題になっている。コロナ禍の今年の夏休みは家庭で過ごす時間が多くなるので、自分たちの仲間が選んだ図書に関心を持ち、夏休みに読書の時間が加わることを願っている。

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