(鉄筆)大谷選手の活躍が……

アメリカのメジャーリーグ、ロサンゼルス・エンゼルスの大谷翔平選手の活躍が連日、伝えられている。投手としても打者としても見る者を魅了する。

打者として彼がホームランを量産する要因の一つがアッパースイングだという。従来バッティングは「地面に叩きつけるように打て」が王道であった。元中日ドラゴンズ監督の落合博満氏もアッパースイングは相当なパワーが必要で、「われわれの時代ならすぐに直された」としている。大谷選手の打者としての活躍は肉体改造と技術が一致した結果だという。

その背後には彼の可能性を見抜き個性を生かして育ててきた指導者と、彼自身が目標に向け粘り強く取り組んできたこと、練習の仕方を工夫してきたことがある。かつてイチロー氏の振り子打法も「基本と違う」との批判もあったが、イチロー氏の個性を大切にしてきた指導者と、彼自身のストイックな取り組みがあり結果を残した。

中教審から「令和の日本型学校教育の構築を目指して」が答申され、子供たちの可能性を引き出す「個別最適な学び」と「協働的な学び」の実現が示された。個別最適な学びの実現のために、AIを活用してスタディ・ログを分析し最適な課題を提供する方法があるというが、それでよいのか。

「個別最適な学び」は子供自身が、自ら学習を調整しながら学んでいく力を育成することにあるのではないか。この力は実際に行わなければ培っていくことができない。新しく出てきた言葉に踊らされずに、その本質を見極めていくことが、教育に関わる者に求められている。

関連記事