森の歌が聞こえる

小手鞠るい 作
平澤朋子 絵
光村図書出版
1320円

 もうじき小学3年生になる風花は、ある日倒れかけている桜の木を見掛け、家に飾られている1枚の森の絵を思い出す。絵を描いたのはアメリカの森に住む、お母さんの妹。風花はその年の夏、実際に森を訪れることとなる。

 アメリカの森には多くの植物、動物が生息していて、耳を澄ませばいろいろな声が聞こえてくる。子鹿や熊が生活する姿を間近に見て、動物への愛が深まっていく。森が真っ白な雪に包まれた冬にも訪れる。夏とは全く違うその幻想的な世界を見て、風花はさらに森に魅了されていく。

 日本とアメリカ、春夏秋冬を通して、自然と共に伸びやかに成長する風花の姿が描かれる。やがて風花は小学校の先生となる。「子供達に森の魅力を伝えたい」と、たくましく新たな一歩を踏み出す。

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