(鉄筆)パラリンピックの観戦……

 「最年少記録って2度とつくれないけれど、最年長記録って、つくれますよね、また」。東京パラリンピックの自転車競技、女子個人ロードタイムトライアルC1―3(運動機能障害)で金メダルを取った杉浦佳子選手(50)の言葉だ。杉浦選手は16年のロードレース大会中に落車、記憶力などが低下する高次脳機能障害と右半身の麻痺が残ったが、翌年からパラサイクリング選手として競技を始めた。パラリンピックは東京大会が初出場だが、ロードレースと合わせて2つの金メダルを獲得した。

 今回のパラ大会ではさまざまな国や地域の選手が活躍した。その姿をメディアなどで知り、障害のあるなしに関わらず一途に限界に挑戦することの素晴らしさと厳しさを実感した人が多かったと思う。

 今大会は無観客で行われたが、競技会場がある1都3県の児童生徒については学校関連観戦プログラムにより観戦が進められた。感染の急拡大で中止する自治体や学校もあり、実施の判断は分かれた。

 実施、中止の理由はあると思うが、どちらも検証が大切だ。その検証は今後の判断の根拠とするために、教育的意義の有無だけで行ってはならない。

 観戦は借り上げたバスで行ったが、当初は公共交通機関を使うことになっていた。観戦希望校が多かったら実施できたのか。観戦希望の児童生徒にはPCR検査を行ったが、精度や実施方法はどうだったのか。観戦した児童生徒としなかった児童生徒の友人関係はどうなったかなど、実施までの過程や実施後の状況を含め多様な面から検証する必要がある。

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