
福音館書店
2200円
妻を亡くし、2人の子供を抱えるシャリーフの家に、農作業のために買われたロボットのロズ。
持ち前のコンピューター頭脳ですぐに仕事を覚え、時には機械の整備士に、時には野菜栽培士などいろいろな業務を担って信頼を獲得していく。
従順に働くロズであったが、前作『野生のロボット』に登場したガンの子供・キラリに会いに行くことを計画しているのだった。
ただ、農業の情報しか考えられない設計のため、シャリーフに見つからずに脱走することは容易ではない。果たしてキラリに再会できるのか――。
子供たちとロズの交流はかわいらしくもあり、切なくもあり、ロズの心情が巧みに描かれている。AI時代の到来に備えて、〝機械の感情〟を考えるきっかけを与えてくれる。