教員のメンタルヘルス 先生のこころが壊れないためのヒント

大石智 著
大修館書店
1760円

 教員のメンタルヘルスの不調を防ぐため、不調になったとしても悪化を最小限にして速やかな回復を目指す方策をまとめた一冊。

 教員のメンタルヘルスの根本的解決には、教員の労働特性、労働環境の特徴を踏まえた働き方改革や学校教育制度そのものの見直しが必要である。とはいえ、自治体の嘱託精神科医として個々の教員と関わっている著者は、現状の仕組みの中でまずは自分自身が不調にならないためのサバイバル術が必要だと訴える。メンタルヘルスが不調のように見えても、原因が身体の病気である場合もあることから、「元気がないからといって、全てがメンタルヘルスのせいだとすぐに決め付けない方がよい」とも指摘する。

 構成は、▽教員のメンタルヘルスの現状を理解する▽教員のメンタルヘルスと支援の仕組み▽教員が実践したいメンタルヘルスサバイバル術▽校長等管理職が実践したいメンタルヘルス支援▽教育委員会が実践したいメンタルヘルス支援▽これから教員になりたい人が知っておきたいこと▽同僚や部下から相談された時にしたいこと▽メンタルヘルス不調が生まれにくくなるための工夫――の全8章。

 1人の教員にメンタルヘルス不調が生じると、学級の子供だけでなく学校全体に影響が及ぶこととなる。つらい心を抱えた教員、不調そうな同僚を心配する教員、対応に悩む管理職などにぜひ手に取ってもらいたい。

あなたへのお薦め

 
特集