(鉄筆)いじめを生まない風土を……

 10月中旬に文科省から「令和2年度児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査」の結果が公表された。いじめの認知件数はどの校種でも前年度と比較して減少している。

 文科省は減少した要因として、新型コロナウイルス感染症の影響による児童生徒間の物理的距離の広がり、さまざまな活動の制限による直接的な対面機会の減少とともに、学校における新型コロナによる偏見・差別防止のための正しい知識や理解の促進を促したこと、児童生徒への今まで以上の目配りと指導・支援を挙げている。

 一方で、パソコンや携帯電話などを使ったいじめは増加している。一般財団法人教育調査研究所の研究紀要「コロナ禍における子供の変化と学校経営の改善」によれば、新型コロナで臨時休校中、小学生の53・9%、中学生の73・0%が、直接会ったり、電話やLINE、メールなどを使い友達と話すことを「よくやった」「どちらかといえばやった」と回答している。

 物理的な交流が絶たれても、子供たちは互いのつながりを保つ手段があり、それは同時にいじめを生み、いじめを継続する手段ともなりかねない。

 学校はいじめをなくすために日々、早期発見、早期解消に努めているが、教師の見えないところで発生し、進行する。学習指導要領には、道徳教育がいじめの防止に資することや、情報活用能力に情報モラルが含まれ、学校ではそれに基づいて指導が行われている。大切なことであるが、同時に時間はかかるが、学校にいじめを生まない風土をつくっていくことも大切である。

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