(鉄筆)「親ガチャ」……

 ゲームセンターなどでよく見掛ける、コインを投入しレバーを回すとカプセルに入った小さなおもちゃが出てくる、通称「ガチャガチャ」。カプセルを開ける時はどきどきする。

 最近、この「ガチャガチャ」が元になった「親ガチャ」という言葉が若者の間で浸透しているという。生まれてくる子供は親を選ぶことができない、どのような親の下に生まれてくるかで、子供の人生に違いができてしまう、という意味だという。

 松岡亮二氏は著書『教育格差―階層・地域・学歴』(筑摩書房)で「この社会に、出身家庭と地域という本人にはどうしようもない初期条件(生まれ)によって教育機会の格差がある」「この機会の多寡は最終学歴に繋がり、それは収入・職業・健康など様々な格差の基盤となる」「生まれ育った家庭と地域によって何者にでもなれる可能性が制限されている『緩やかな身分社会』、それが日本だ」と記している。

 GIGAスクール構想の実現に向けた取り組みが進められているが、1人1台の情報端末が整備されても、家庭に持ち帰って使えるかどうかは、家庭の情報通信環境による。

 「令和3年度全国学力・学習状況調査」の中に「夢や目標を持っているか」という設問があった。「当てはまる」と回答したのは小学生の6割、中学生の4割、この5年間で最低であった。新年を迎えて学校では子供たちに将来の夢を語らせたり、今年の目標を書かせたりする。子供たちが、何の制約もなく自分たちの夢や目標を持ち、挑戦できるようにしていくことが、大人の役目ではないかと改めて思う。 

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