(鉄筆)巨大地震の被害想定……

 昨年12月、政府の中央防災会議が北海道沖から岩手県沖の日本海溝・千島海溝で発生が予想される2つの巨大地震の被害想定をまとめた。日本海溝の地震で最大津波死者数19万9千人、千島海溝の地震で同じく10万人に上る。

 低体温症での死亡リスクが高まる人も最大で4万2千人。冬の深夜に発生し、積雪などの影響で避難が遅れたり救助が間に合わなかったりすることなどが想定されている。適切な対策を講じれば死者数を8割減の3万人に抑えられるという。それでも東日本大震災をはるかに超える数字だ。

 この地域では300年から400年以上の間隔で巨大地震が起きているという。前回は17世紀に痕跡があるそうだ。この地域だけではなく、首都直下型、南海トラフなど各地で巨大地震の近いことが想定されている。

 国や各自治体は想定を基に対策・対応を講じている。防災方針や計画を練り直し具体的な取り組みとして各学校に伝えられ、地域や学校の実状に応じて防災計画を立て訓練や教育に取り組んでいよう。何よりも大切なのは、子供たちが防災を自分のこととし、正しい知識を身に付け、身を守るすべを会得することだ。

 コロナ禍での感染対策、GIGAスクール構想の取り組みなど「忙しくて手が回らない」という声もある。命に関わることだ。想定に即した訓練の見直し、地域と一体に取り組む訓練、体験的な学習を通した教育、一つ一つの積み重ねがいざというときの命を守ることにつながる。東日本大震災で実証済みであることを忘れてはならない。

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