(円卓)気候変動教育とESD

全国小中学校環境教育研究会顧問 棚橋 乾

 このコラムで以前にSDGsのゴール4「質の高い教育をみんなに」の具体的な目標4・7に示されているESDについて述べました。

 今回はESDの中でも最近注目されている気候変動教育に注目したいと思います。

 持続可能な社会をつくることの必要性は1990年代から言われており、ESDは2005年に始まりました。最近は気候変動の影響が、環境の変化や人々に厳しい影響を与えるようになってきました。このことを踏まえると、若い世代から気候変動を正しく知り、課題を乗り越える意欲と資質・能力を育てることが最優先事項であると捉えられるでしょう。

 EUをはじめとする諸外国では、気候変動に対する強い危機意識を持っています。OECDでも気候変動を教育で扱うことが、優先されるべき事項であると認識しています。

 各国の教員が参加した気候変動教育への取り組み動画が、OECDのサイトに掲載されています。もちろん、日本の学校の取り組みも紹介されています。このサイトを参照されることをお勧めします。

 では、具体的にどのような学びなのでしょうか。ユネスコが発行している気候変動教育の冊子には、取り組み内容として、身近な生物多様性の調査、再生可能エネルギー、海洋プラスチックを含めたゴミ問題、交通や水、健康など、気候変動に関わる内容が示されています。

 しかし、重要なのは持続可能性を学校文化に位置付けるとしていることです。気候変動教育・ESDを教育課程に位置付けホールスクール・アプローチで実践すること、主体的・探究的に取り組み、批判的思考力や創造的思考力を育成し、未来志向の学びとすることを示しています。

 体験や地域での活動をはじめ、ポートフォリオを活用した評価などを含めてESDとして気候変動教育を実践する意義を感じさせます。

 現在、そして将来の子供たちが生きる世界が持続可能であるために、教育として何ができるのか向き合い、協働して取り組むことが求められる時代に踏み込んでいること、そして学校も社会の一員として気候変動に立ち向かうための教育を実践することが求められていると感じます。

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